
綿や木を原料として作られた天然樹脂「セルロイド」は、1870年にアメリカで発明された人類が手にした最も古い天然樹脂(熱可塑性)です。しかし石油系プラスチックの台頭により、製造に手間が掛り、取り扱いに注意を要するセルロイドは衰退し、現在ではピンポン玉やギターのピック、メガネフレームやアコーディオンのボディー等に使われる程度です。弊社は、製造方法も判らなくなってしまったセルロイドを、研究開発と多くの皆様のご協力により、原版から筆記具を作る工法を復活させることが出来ました。発色が鮮やかで、若干の吸湿性があり肌になじむ、昔懐かしいセルロイドで、筆記具を中心に皮製品やアクセサリーを、京町屋の工房で手作りし、販売を始めます。思わず手に取りたくなるもの、身につけたくなるもの、人に話したくなるもの・・・。これからも京都の伝統工芸を基に、京都セルロイドの名前で、美しいものを広く世の中に頒布して行く所存です。