京の特集No.3

いつ訪れても京都日和

桜舞い散る春、水辺に集う夏、紅葉を巡る秋、人も街も賑わう冬…
季節ごとに表情を変える、知るほどに奥深い古都をご案内します。

春
春
祇園、南座から建仁寺、安井金比羅宮
夏
夏
御薗橋、上賀茂神社、社家、大田神社、深泥ケ池、円通寺
秋
秋
嵐山、嵯峨野めぐり
冬
冬
南座、錦天満宮、錦市場、六角堂、三条通、池田屋、三条大橋


時を超え光り輝く京町家

今、京町家が注目されています。中には江戸時代末のものもありますが、蛤御門の変で街中が消失したため、ほとんどの町家は明治以降、戦前までの80年間に建てられたものです。明治維新の混乱と明治天皇の東幸で衰微した京の街の再生の歴史を華やかに彩りました。同じ様に見えても、町家は多様です。大小も違えば、造りの贅沢さ質素さ、華奢か剛健か、また洋風をとりいれたものなど千差万別です。そして、町家は千年の歴史から生まれた京都の知恵を形にして伝えるものであり、封建制から解放たれた当時の町衆の力を表すべく様々な様式を自由に取り入れたものでもあります。

京町家は戦後忘れられ減少しましたが、今でも2万5千軒が残っています。老舗の多くは時代の激変に耐えて、新しい時代の中で伝統の美を伝えています。一方、ご家族もご商売も大きく変わった中でも失くしたくないと思う人々も、町家の保存・再生に取り組み、この10年間活動の輪を広げてきました。町家は文化財に、お洒落な住宅に、ホテルに、アーティストや職人さんの工房に、いろんな形で再生されています。そして京町家に現代の京都らしさを求めて、新たな商いの息吹を吹き込もうという町家を再生したお店が街中にあふれるようになりました。

町家のお店は、その美しさとともに京都の近代を生きた人々の心意気をお客様とご一緒にめでるものです。でも和風にだけこだわったわけではありません。町家と同様、伝統の中に現代を、美しさを貪欲なまでに求め、新鮮な工夫の数々をお見せするものです。先人のように常に再生する新鮮な京都でありたい。だからこそ、私たち京町家はんなり会は京町家を再生しています。

京都の歴史をかたわらに感じながら、お買物・お食事をお楽しみください。社寺や博物館とは一味違った豊かな一時をご提供します。歴史とともに暮らすことは素敵です。古きものの美しさが皆様の人生を輝かせる、そんな発見をお届けします。

宗田 好史(京都府立大学 助教授)

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